■ 記事No.1012 ブーストコントローラーの話
ブーストコントローラーは、その名の通りブースト圧をコントロールするモノだが、 インプレッサにはそれ単体で装着してパワーUPするのは望ましくない。 他のメーカーのターボ車と違いインプレッサは元々ブースト圧が高めだからだ。
ハードチューン(エンジン内部のチューンやターボ交換)だと話は違ってくるけど、 ライトチューン(吸排気系+ECU交換)ではノーマルのようにブースト圧の制御を ECUで行うのではなくて、別途ブーストコントローラーを付けて制御させている人 が多いようだ。ただし、それでも、ブースト圧を高くするためではなくて、安定させる ために取付けるのが目的のようだ。
実際、ワシもこのあたりまでチューンしようと色々なショップに問い合せたところ、 ほとんどのショップが上記のような仕様を推奨している。
では、なぜこのようにするかと言うと、ノーマルのようにECUでブースト圧を 制御させると、どうしてもタイムラグが出てしまう。いわゆるオーバーシュートと 言うヤツがこれに含まれる。
チューン度合いが進むにつれて、このオーバーシュートはエンジンブローの 危険性が出てくる。そこでECUには燃調だけをさせて、ブースト制御は 後付けのコントローラーに任せるワケだ。
後付けコントローラーの利点として、ブースト圧制御が確実になると言う点だろう。 無論、ECUに制御させるよりもオーバーシュートは起こりにくくなるし、 メリハリよく確実に制御するので、ターボのレスポンスも向上する。
また、オーバーシュートは起こりにくくなると言う事を逆に利用して、 ノーマルよりもほんの少しだけブースト圧を高めにするチューンもある。
これは、例えば、ノーマルがオーバーシュート時1.3、通常時1.1の圧が かかってるとして、ブーストコントローラーを付けてその中間の1.2にセット する方法だ。
1.1〜1.3の間でレスポンスが鈍く安定しないノーマル状態よりも、 常時1.2で使える方が安定したパワーと確実なレスポンスが得られるワケだ。
ただし、いずれにしてもターボのチューニングは適切な燃調が必要だし、 それを怠れば即エンジンブローもあり得るので、チューンする場合はそれ相応の 注意と覚悟と財力(笑)が必要となる。 もちろんエンジン系のメーカー保証などは一切受けられなくなる事も憶えておこう。
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