■ 記事No.2007 強化マウントの話
どんなクルマにも言えることだが、エンジンが高回転の時は振動でブレが出て シフトチェンジがしずらくなる。 これはインプレッサでも当然ある現象のひとつ。
エンジンマウントやミッションマウントは、本来であればガチッと固定に近い 状態であるほうが望ましい。しかし、それではエンジンの振動が直接響いて 乗り心地は悪くなってしまうのだ。そこでノーマルでは柔らかいマウントを使い 振動を緩和させている。また、完全に固定だと振動によるストレスがマウントに 集中してしまうので、耐久性も悪くなってしまうのだ。
つまり乗り心地などを優先させると、ノーマルのような柔らかいマウントを 使うことになり、これが結果的にエンジンが高回転時に振動を抑えきれない 原因にもなっている。
それでもインプレッサの場合、RAやSTiバージョンなどでは、 普通のWRXよりも対策が施されたタイプのマウントが付いていて、 上記のような高回転時でも、多少は良くなっている。
この「対策が施されたタイプ」とは、硬さは同じ柔らかい材質なのだが、 サイズが少し大きくなっている「容量UP版」のことだ。 ただし、これでも完全ではなく、確実に高回転時のブレ等を消すには、 もっと硬度のあるヤツに変えるのが良い。
お奨めとしては、STiの硬度UP品だ。もっと硬いヤツもショップ等から 市販されていると思うが、完全にガチガチで固定に近いモノだと 先にも書いた通りストレスが集中するので、街乗り+スポーツ走行ぐらいであれば STiの硬度UP品がよいだろう。
ワシの場合、
・エンジンマウント ・ピッチングストッパー ・ミッションマウント(クッションラバー)
をSTiの硬度UP品に交換している
そしてさらにデフのマウントには、硬いサポートブッシュを入れて 全体的に固めてあります。
メリットとしては、
・ノーマルよりも「カチッ」としたシフトフィーリング ・高回転時のブレの抑止 ・アクセルに対して、ダイレクト感ある動き
などがある。
特にデフマウントの強化は駆動のロスを無くし、アクセルのオン・オフや シフトチェンジの時にダイレクト感が増す。
逆にデメリットとしては、振動がダイレクトにボディーに伝わり 特定回転域で反響音がするなどがある。 特にデフマウントを固めると、クラッチを繋いだ時の反動音や、 旋回時のデフ作動音、走行時の駆動音が大きくなるので、 音や振動がイヤな人にはお奨めできない。(笑)
また、振動を吸収しなくなる分、メンテナンス頻度は高くなる。 ワシはオイル交換時や時折あるディーラーの無料点検の時に、 下周りの「増し締め点検」を追加でやってもらっています。
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