■ 記事No.1005 マフラー交換とブースト圧について
マフラーを交換するとブースト圧が上がると言う考えを持っている人が 多いようだが、これは正しくない。 ちょっと考えれば判ると思うのだが マフラーはブースト圧をコントロールするためのパーツではないからだ。
では、なぜそう思う人がいるのか? インプレッサのブースト圧の管理はECUが行っている。 各センサーから入ってきた情報を基にECUがコントロールしているワケだ。 しかし、センサーから情報が入って、実際にブースト圧の制御がかかるまでには 時間的ロスがある(タイムラグ)。このタイムラグ中に規定の圧を瞬間的に 越えてしまうのだ。これを「オーバーシュート」と言う。
マフラーを変えると排気レスポンスが上がり、ブーストの立ち上がりも良くなる。 このためにタイムラグが余計に起こりやすくなる。ただし、タイムラグを過ぎれば 当然正規の圧に制御されるので、マフラーを変えたからと言って、過給圧が 全体的にアップすると言うことは無い。あくまでも制御が間に合わない瞬間的な 部分(オーバーシュート時)のみ、正規の圧力を越えると言うワケ。
そしてこのタイムラグだが、前期型、またはSTiバージョンではない車種に 多く見られる現象のようだ。(個人的な経験に基づいた意見です。)
元々、高出力、ハイブーストである後期型、またはSTiバージョンでは それなりにブーストの立ち上がりに追従出来るようである。 よって、後期型、またはSTiバージョンでは、マフラー交換しても、 オーバーシュートの頻度はさして変わらないと言うのが正しい所だろう。 また、前期型・STi以外であっても、メチャメチャ過給圧が上がると言った モノではないようだ。あえて言うならば同型のSTiに近くなるぐらいと 考えるのが良いと思われる。 (無論、限界内の街乗り〜峠・軽いスポーツ走行がメインでの話だが)
また、インプレッサにブーストコントローラーを装着している人の多くは ブーストアップが目的と言うよりも、ブースト圧の安定化のために付けている 場合が多い。
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