自作&改造ラジコンで遊ぼう!

 わしは、1985年〜1995年ぐらいまでの約10年間、ラジコンにハマりまくった時期があります (^^ゞ 
 市販のラジコンキットでは当然物足りなく、パーツを自作したり、改造したり・・・ 最終的には丸1台自作してました。
 
 もともと車いじりの趣味から始ったラジコンでしたが、私の性格上、やるからにはトコトンやってしまった訳ですね。
 

 まあ、ここに「現在のわしのルーツ」がある事は間違い無いでしょう(笑) 
 「素材」と「精度」を重視した作りは、現在のデカール製作請負いでも同じくこだわり続けていますからね。
 
 

1/10 自作オフロード・カー 2WD(フロント駆動) 戦歴・全日本選手権2位
 スペック

 メインシャーシ素材・7075ジュラルミン
 サスアーム素材  前・7075ジュラルミン 後・カーボン
 FF・2WD
 タングステンボールベアリングデフ装備
 ネジ全ては、チタン or ステンレス
 樹脂パーツは、66ナイロン製の物を使用

 ※7075ジュラルミン・・・17Sより更に堅い、いわば超合金(笑)
 ※17Sジュラルミン・・・アルミだが鉄に匹敵する堅さをもつ
 ※66ナイロン・・・強度、耐久性、粘りなどが非常に優れた樹脂素材

 91年に製作した車で、91、2、3年の全日本選手権に出場している。
 92年も決勝に残ったが、残念ながら表彰台には届かなかった。

 その無念をはらすべく出場した93年に、2位になったワケだ!

 普通、1台のマシンは1年ぐらいの寿命だから、恐ろしいぐらいの
 耐久性がある(笑)

 ※全日本選手権・・・日本ラジオコントロールカー協会(JMRCA)が
   主催する競技会。全国規模で、1次予選・2次予選が各地で
   行われ、そこで勝ち進んで来た「ツワモノ」が出場する(笑)
   なお、ここで勝つと世界選手権への遠征もある!

 フロント部分

 左右を完全な「シンメトリー構造」で作成した。

 車体のセンターラインに沿って、ラジコン機器を搭載し、
 その両脇にストレートバッテリーが振分けで載る。

 フロント・サス部分(裏から見たところ)

 極限まで ”肉抜き” を行ったサスアーム。

 全装備重量は、1.5Kgだ。大会レギュレーションの最低重量が
 1.5Kgなので、これに合わせてある。

 シャーシ(裏から見たところ)

 1番重い重量物であるバッテリーを少しでも搭載位置を下げるため
 バッテリーがシャーシ下面とツライチになるように、「落し込み加工」を
 施した。

 フロントサスの付け根は、トーアウト・オフセットにしてある。
 これはオフロードFF車の最大の武器である「ハンドリング」を
 より強調するためのセッティングだ!

 リヤ・サスペンション

 リヤは、セミトレーリング形式。
 また、フロントに十分なトランクションがかかるように
 リヤサスアームをかなり長くしてある。

 フロントに荷重を集め、リヤは追従させるだけ。
 これは、グラベルにおけるFF車のセオリーだ!

 リヤ・サスペンション

 トー角やキャンバー角が自在にセット可能なリヤ・アクスルシャフト

 また、リヤタイヤは超ナロータイヤをセレクト。
 バネ下荷重の軽減と、接地面積あたりの荷重量が増加するため
 細くても十分なグリップを得ることが出来る。

1/10 自作オンロード・カー 4WD 自作センターデフ付
 スペック

 メインシャーシ素材・カーボン
 サスアーム素材・17Sジュラルミン
 ベルト駆動4WD
 前・後・センター ボールベアリングデフ装備
 ネジ全ては、チタン or ステンレス
 樹脂パーツは、66ナイロン製の物を使用

 1番重いバッテリーは、車体の中心に乗るシンメトリー4WD!(笑)

 車体を裏から見たところ(写真左がわ)

 実車(WRCarなど)でも使われる本物のカーボン材だ!

 市販パーツや、市販パーツを加工して作ったパーツ、それに
 自作パーツを組合わせてオリジナルのラジコンカーを作るのは
 ある意味、本物のレース車両(実車)を作る楽しみにも似ている。

 使うバッテリーは、何百本の中から、内部抵抗や放電特性の優れた
 6本を選び出して使用している。(バッテリーは、6本で1パック)

 自作の センターデフ と ベルトテンショナー

 薄紫色のギヤがセンターデフ
 このセンターデフは、ボールベアリング式のデフだ。
 デフの効き具合は、アジャスタブルになっている。(LSDに似ている)
 また、ベアリングのボールはタングステンボール。

 ベルトテンショナーも自作だ!
 駆動ベルトは、常に一定の張り具合になる。

 ※タングステンボール・・・最上級の硬度と精度をもつボール

 フロント部分

 カラフルな「ピンク色」の樹脂パーツは、実は染料で染めている(笑)
 ナイロン樹脂は、洋服などに使う染料で着色することが
 可能なのだ。

 染料といっしょにナベで煮ると着色出来る。
 また、ナイロン樹脂は、煮ると強度が上がるので一石二鳥だ。

 左端に写っているのは、レース用の特殊サーボ。市販のものより
 スピード・トルク共に格段上を行くアイテムだ。

1/10 自作オフロード・カー 2WD(フロント駆動) 自作3速オートマミッション付
 スペック

 メインシャーシ素材・7075ジュラルミン
 サスアーム素材  前・7075ジュラルミン 後・カーボン
 ベルト駆動2WD
 前 タングステンボールベアリングデフ装備
 ネジ全ては、チタン or ステンレス
 樹脂パーツは、66ナイロン製の物を使用

 

 フロント部分(裏から見たところ)

 シャーシ、サスアーム、ナックルアーム、ナックルホルダー、
 ステア機構も全て7075ジュラルミンだ!

 チタン製の皿ネジを使用しているので、シャーシ裏は
 ネジによる凹凸が一切ない。

 また、可動部分は全てベアリングが圧入してある。

 フロント・サスペンション(1)

 ダブルウィッシュボーン形式のピロ足だ(笑)

 勿論、トー調整、キャンバー調整など、
 バラさずにこのまま出来る。

 また、サスの可動角度と、ショックの可動ストロークは
 常に「正比例」する。サスアームの角度によってショックの
 ストロークが違ってしまうことなど無いように設計。
 リニアなサスセッティングが可能だ!

 フロント・サスペンション(2)

 サスアームなどのジュラルミンパーツは、軽量化のために
 フライスで ”肉抜き” してある。

 このおかげで、全装備重量は、なんと1.5Kg
 普通の1/10ラジコンカーは、1.7〜2.0Kgだから
 かなり軽く、そして何倍も強度がある訳だ!

 ハッキリ言って、岩に当っても壊れない!(爆)

 リヤ・サスペンション

 リヤは、セミトレーリング形式。
 基本構造は、上で紹介したマシンと同じだ。

 重量配分の関係や、よりアグレッシブな走りに耐えられるように
 サスアーム長さや、ダンパーレイアウトをリメイクしてある。

 自作3速オートマミッション・実用新案特許申請中 (笑)

 製作した当時、雑誌で話題となった(ラジコン技術誌1994/3月号)

 トルクコントロール付きで、常に最適なギヤが駆動する!
 (写真左上は、ミッションの分解詳細画像)

 右下に写っているのは、JMRCA全日本選手権の
 常連・中野選手(左)と、私(右)

 写真左は中野選手のラジコン車に装着されたところ。