NewSTi 専用設計 新EJ20 BOXER TURBO エンジン

 外観的には、Not STi と、さほど変わらないEJ20であるが
 中身は専用設計・専用パーツで武装されている。
 シムレスバルブリフターを採用し動弁系の慣性重量を減らしてレスポンス
 を向上。インテークバルブは中空。エキゾーストバルブはナトリウム封入式
 中空バルブだ。各部の強度も従来型と比べ、格段にアップしている。

 

 最大トルクが従来の353N-m(36.0Kg-m)から、373N-m(38.0Kg-m)へ
 パワーアップしている。数値的にはライバル車ランエボと並ぶ事になるが
 それはあくまでも数値上だけのこと。
 なぜかと言うと、ランエボは元々トルク型のエンジンを搭載しているからだ。

 これに対し、EJ20は超ショートストロークの回転型エンジンである。
 それにも関わらず、同じトルクを発生させているワケだから、これほど
 凄い事はない。

セミクローズドデッキ・シリンダーブロック

 GC8系の前期型はクローズドデッキ、後期型はオープンデッキだ。
 前者は耐久性に優れ、後者は高出力に耐えるクーリング性能を持つ。
 この2つの方式の”良いとこ取り”が、セミクローズドデッキである。

 新型STi は、このセミクローズドデッキを”専用設計”して搭載された。

AVCS(可変バルブタイミング)

 エンジンの回転数に応じて吸気バルブの開閉タイミングを連続的に
 可変制御する。燃焼効率を高め、低中回転域のトルク特性と高回転域の
 出力特性を両立させている。

 

STi 専用 高強度ピストン&コンロッド

 冠面の肉厚をアップした高強度・鍛造モリブデンコーティングピストンと、
 強化・軽量化されたコンロッド。併せてコンロッドメタルも材質を強化し、
 信頼性を高めている。

STi 専用 新設計ターボチャージャー

 STi 専用のタービンローターとコンプレッサーホイールを採用。
 さらに、コンプレッサーホイールとケースの隙間を極小化する
 アブレダブルシールを採用して過給効率をいちだんと向上した。

 

大型インタークーラー

 エアインテークが Not STi よりも大型化された。
 また、内部に導風板を備え、インタークーラーの取付け角度を最適化する
 ことにより、インタークーラー全面に均等に風が当たるようになった。

 インタークーラーを冷やすウォータースプレーもSTi全車標準装備。