パラグライダー世界選手権 & PWC レポート

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 ■ 記事No.05008 世界選手権編8

    <6月22日> 辻 強 2位でゴール!!
    辻選手、全開モード!!
    女性選手も大活躍で、日本チーム6位に浮上。

    ■タスク (競技内容:通過すべきチェックポイントと順番)

     ターンポイント名           標高    備考
     -----------------------------------------------------------------
     ・D02 210  TO2           2100m   (飛び立つ所)
     ・A08 097  70.1km 地点 ゴール    970m   (着陸する所)
     -----------------------------------------------------------------

    地図 ※拡大表示はここをクリック

    画像の上=北、右上=東北東(A08方向)です。

    ゴール・レース
    スタート・ライン68km,スタート時間16:30
    合計123km, min(競技成立最低距離)10km

    ※ターンポイント名の、前3文字は名前,後ろ3文字は
     標高(×10m)を表しています。___は未計測。
     スタートライン68kmとは、最初のターンポイントから68kmの所に、
     スタート時間が来るとカーテンができるということです。
     つまり、スタート時間前に、カーテンをくぐってはいけません。
     今回は、ターンポイントが無いので、ゴールが基点となります。

    <結果速報 個人>
    RANK NO NAME          Time/Dis POINT
      1 81 HULETT NEVIL   ZAF 1:50:35 919
      2 15 TSUJI Tsuyoshi  JAP  54:38 883
      3 58 ROSELL OLIVER   DEU  55:36 874
      4 432 LITTAME MARCO   ITA  58:22 859
      5 45 SIEGEL TORSTEN  DEU  59:14 852
      6 240 BEIHAMMER GABI  AUT  59:27 849

     17 233 TANAKA Miyuki     2:06:09 812
     33 201 MIZUNUMA Noriko     55.5km 560
     43 30 KAWACHI MASATAKA    51.7km 513
     45 51 MIYATA Ayumu      51.3km 508
     89 40 TADANO Shoichiro    42.3km 380
     125 32 OGISAWA Kaoru      30.3km 206

    <詳細レポート>
    22日、大会4日目、コンディションは前日より更に良くなった。
    予報で、雲底4500mは確実!! 下層は南東風、上空は西風の予報です。
    そして、タスクはとってもシンプル、スタートとゴールしか有りません。
    でも、南東の風の予報なので、ゴール付近はまたしても向かい風のはず!!
    とても、テクニカル。嫌な予感? (ーー;)

    前日の教訓を生かし、Window open後、直ぐにテイクオフして、
    サーマルをゲットし、瞬く間に3500m。
    前日同様に、山の頂上付近に移動して、上げ直します。
    今日も、4500m以上!! ウ〜ン空気が薄い (゜_゜)

    シェラネバダ山脈上空4000mでは、スタート時間前に少しでも高くて、
    好ポジションをキープすべく、150機余りの駆け引きが繰り広げられます。
    勿論、68kmより中には誰も入りません。カウントダウンが始まり、
    3,2,1,スタート!! それまで、てんでバラバラの方向を向いて
    散らばっていたパラグライダー150機が一斉に、
    ゴールのある東方向を向きます。この光景は、一見の価値ありです。
    誰が見ても「すごい!!」と思う光景でしょう!!

    山頂付近を東に10kmほどグライドすると、平野部が見えてきます。

     ※グライド....真っ直ぐ飛ぶ事。

    この頃から徐々に、大集団が散らばり始め、幾つものグループを形成し始めます。
    低いが先行するグループ、高く上げるグループ。幾つもの思惑が交錯します。
    そこへ、地上・サポート・カーから「地上付近は5m/s以上の東風が吹いている」
    と連絡が入ります。そこで、日本チームは4000mで先行する
    グループ(扇澤,只野)と4700mまで上げるグループ(川地,辻,宮田,
    田中,水沼)に、分かれ移動する事にします。

    正解は、やはり高く上げた組でした。
    しかし、それでも何とか対岸に渡るのがやっとで、サーマルがなかなか
    捕まえられず、皆右往左往。そんな中でも、20人程(辻,田中)のグループは、
    リーサイドのコンバージェンスに突っ込む事に成功し、一気に3000mまで
    上げ直しに成功します。高度が低く(といってもほんの100mもないのですが)、
    入れなかったパイロットは、爆風に捕まり、風下に吹っ飛ばされながら、
    あえなくランディングしてしまいました。

     ※サーマル ....太陽の力によって暖められ発生する上昇風のこと。
               この風を使ってパラグライダーは上昇します。

     ※リーサイド....風が当たらない側、物陰。
               通常は、山の風が当たっている側に上昇気流が発生し、
               反対側は、丁度鳴門の渦のような乱気流が発生します。
               しかし、時として、反対側にも上昇気流が発生します

     ※コンバージェンス....
           性質(向き,温度,湿度)の違う空気が衝突した時に、
           一般的にいうと、帯状に上昇気流が発生します。
           それが広範囲にわたる物をビッグ・コンバージェンスと言います

     ※ランディング....着陸すること

    ほんの僅かな高さの違いが明暗を分けた日でした。

    <つづく>

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    <ワールド・エアー・ゲームのホームページ> http://www.wag2001.org
    ワールド・エアー・ゲーム(空のオリンピック)の公式ホームページです。
    全ての競技のスケジュールからニュース、結果が見れます。
    勿論、パラグライダー世界選手権のホームページにもリンクが貼られています。

    <DRACOのホームページ> http://www.draconexion.com
    シェラネバダ山脈のパラグライダー・クラブの一つで、
    大会のオーガナイザーをしています。当然、大会の結果報告や
    ニュースを逐次アップしています。

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