■ 記事No.08010 PWCスペイン編10
<<選手紹介 第2回>>
HENNY Kaspar CHE Avax RX 26
ランボーことカスパーは、先の世界選手権の時に紹介したので、 記憶に新しいと思う。去年まで、Boomerangに乗っていたが、 今年、突然Avax RXに移籍。他を寄せ付けず、独走する姿は、 かつての全盛期のハンスを思わせる飛びをする。
昨年のPWCブラジルで、ストームがきている(勿論、競技は中止) のにも関わらず、独り飛び立ち、嵐の中を1時間近く飛んでいた。 勿論、もの凄い暴風雨。まさに、嵐の似合う男である。
彼は、とてもフレンドリーで、誰とでも仲良くする、いい奴である。 だから、「よっ!、元気か?」といつでも肩をたたいてくる。 ただ、これがけっこう強い。彼は、きっと、軽く叩いている つもりだろうが・・・ (^_^;)
そんな彼は、ジョークを飛ばすのも大好き。 盛りだくさんのユーモアで、緊張しているテイクオフを和ませてくれる。
STIEGLAIR Stephan AUT Gambit_C M
前に紹介した、スウェーデンの小さな巨人ブリンクビーと一緒に 写っているのが、オーストリアの小さな巨人ステグラーである。 彼は、1995年の世界選手権in北九州で優勝している。 背丈は、ブリンクビーと変わらないのに、彼がMサイズに乗れるのには、 秘密がある。写真からでは分かりにくいが、服の下にはムキムキの筋肉が 隠されているのである。サイズの違いによるハンディを嫌った彼は、 徹底的に体を鍛えまくり、筋肉を付け、体重を増やしたのである。
今回、110kmタスクのあった日、帰宅が12時頃になり、 彼は、我々と一緒に腹ペコで帰ってきた。宿泊していた建物が 同じだったので、これからどうするかと聞くと、 仲間とこれから料理するらしい。我々は、妻の富士美と北さんが食事を 用意してくれていたので、食事に招待し、ステグラーと親しくなった。
普段から口数も少なく、物静かな彼だが、実はとてもユーモラスで ある事が分かった。そして、お茶目でもある。 各大会毎に、髪の毛の色が変わるのである。最近の傾向は赤である。
これは、偶然知ったのだが、オーストリアには、 日本でポピュラーなホワイト・シチューが無いらしい。 (@_@)
VON KANEL PETER CHE Boomerang L
スイスの電子頭脳と呼ばれる彼は、とにかく頭がいい。 コンピューターに関しては、特にである。 彼は、データ記録用のブラックボックスを自作してしまい、 1秒に1ポイントデータを記録できるようにしてしまった。 これがどんなに凄い事か説明しよう!!
我々は、設定されたタスクを飛んだ証拠に、GPS(自分の位置が 分かる機械、カーナビを想像すればいい)を使用している。 GPSは飛行軌跡を記憶できるが、メモリーの量が少ないので、 記録のインターバルを10秒、短く出来る時でも5秒にしなければならない。 つまり、パイロンが4個あれば、通過したという証拠のデータが 記録される為に40秒必要なのである。 それに引き換え、ボン・カネルはたったの4秒。 1秒を争うレースで、36秒のハンディーは大きい。
それ以外にも、彼は、非常に正確な飛びで定評がある。 何時も計算し尽くされており、タコる事がまずない。 これは、シリーズ・チャンピオンになるためには、 絶対に必要な能力であり、凄い事である。
<つづく>
--------------------------------------------------------------
<PWCのホームページ> http://www.pwca.org/ PWCの各大会のスケジュールや結果などが見れます。
[ 戻る ] |