お待たせ致しました〜 (^^ゞポリポリ
前回の続きのレポートです。
前回も書きました通り、乗ってまず最初に感じたのは 「 クルマが軽く感じた 」 と言う事です。
これはどう言うことかと言いますと、サスが今までよりも 「 素早く、そして、しなやか 」 に動いて
路面の凹凸をより的確な反応スピードでさばく事により、走行抵抗が少なくなったと感じたのです。
もう少し判りやすく解説しますと、
上の写真のようにクルマが走っている時、段差を越える場合にもし全くサスが動かなかったら
段差を越える瞬間、タイヤは段差と衝突し、その衝撃でクルマは上へと押し上げられます。
つまり、段差に引っかかる事によって、前へと進む力が多少なりとも失われてしまうワケですね。
それとは逆に、サスが的確なスピードで動いて衝撃を吸収すると、路面の凹凸とタイヤが
ぶつかった衝撃が減り、走行抵抗も少なくなって 「 クルマが軽く感じる 」 ようになるのです。
上の写真は極端な例かも知れませんが、実際に完全に真っ平らな道路は存在しませんので、
多かれ少なかれ路面のうねりや歪みなどが、段差と同様に走行時の抵抗を生み出すことは
言うまでもありません。
また、これは直進時だけでなく、ハンドルを切った時も同様です。
もし完全に真っ平らな路面だったとしても、ハンドルを切って車体が旋回G の影響を受けた時、
姿勢を変化するために必要なスピードでサスが素早く反応してくれないと、反応の遅れた分が
走行抵抗になってしまいますので、ハンドルが重たく感じたり、クルマの動きに一体感や接地感が
無いように感じてしまうでしょう。
しかし、アイバッハ製の車高調は、フリクションロスが少なくて動きの良いショックアブソーバーを
ザックス社に作らせたことにより、上記のような走行抵抗となりうる状況下でもサスペンションが
的確なスピードで路面をさばいて走行抵抗を極力抑えてくれますから、走りが軽やかですし
ハンドルも軽く回って気持ちよく走らせられます。
まさに軽やかなフットワークで 「 ハンドルを握る楽しさ ・ 操る楽しさ 」 を感じさせてくれました。
※ ザックス社とは…
ショックアブソーバーのメーカー。 ヨーロッパでは老舗中の老舗で、最大のメーカー。
ポルシェやフェラーリ、メルセデス・ベンツやボルボなど、多くの名車が純正採用している。
さて、全体的な評価として私が感じた事は以上の通りですが、実際の走行で色々な場面ごとに
感じた事を下記にまとめておきます。
■ 街乗りの場合
ゆっくり走らせると若干固く感じますが、まあ、それでも困るほどの突き上げ感ではないです。
それより、何と言っても車高調にありがちな 「 コトコト音 」 などの異音が全く無いのが嬉しいです。
多少スピードがのってくると最初は固めに感じた足も、しなやかに動いてイイ感じですね。
市街地など、ある程度スピードがのる所では、アスファルトの継ぎ目や大きなギャップを越えても
低速度域の時とは逆に、とても乗り心地が良いと感じました。
また、これは感覚的なモノかも知れませんが、若干、ワダチなどにハンドルが取られにくくなった
ような気がします。
■ 高速道路など
巡行速度で走らせている状態では全く不満点は感じないですね。
素早いレーンチェンジを行っても、姿勢を乱すことなくスマートに走れました。
ただ、限度を超えた領域ではちょっと柔らかく感じましたね。(笑)
まあ、製品としての想定域から大きく外れた使い方ですから、当たり前と言えば当たり前です(^^ゞ
このあたりは別途オプションで細かく何種類もスプリングが用意されていますので、ご自身の好みに
合わせて色々と交換し試してみると面白いかも知れません。
■ 峠、ワインディング路など
先にも述べた通り、ハンドルが軽く回る感じがイイですね。
姿勢作りが素早く、リニアに反応するので無理なくスムーズにコーナーに進入する感覚です。
自分の運転が上手くなったような錯覚が起きますね(笑)。
純粋にスポーティーで、楽しく走れると感じました。
ただし、スポーティーと言っても、スパルタンでアグレッシブな走りとはベクトルが違います。
使い方としては 「 攻め 」 よりも 「 楽しさ 」 に重点を置いたモデルだと言えるでしょう。
また、伸び側のストロークがあるので、適度にロールします。
ロールを抑えたいと思われる人は、別途用意されているアンチロールキット ( スタビライザー ) を
導入されると良いでしょう。
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