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EJ20改 公認 2.2 リッター化 |
第5話 F-con V-Pro セッティング & パワー計測 詳細
【 これまでのお話 】
[ blog ] VAB EJ20 改! 公認 2.2 リッター化
第1話 2.2 リッター化の本当のメリットとは?!
第2話 使用パーツについて
第3話 公認の取得方法について
第4話 慣らし運転での手応え
[ blog ] セッティング & パワー計測
【 F-con V-Pro セッティング & パワー計測 】
↑ 左側がトルク、右側がパワーのグラフ。
パワー計測結果は、トルク 61.03Kg/m、パワーは 379.5馬力 です。
各回転数毎に細かくみて行くと、下記のような感じです。
( フルノーマルの時に計測した結果 との比較 )
3000rpm 42.5Kg/m 179馬力 ノーマル時と比べ、20.5Kg/m 、 87馬力 プラス
3500rpm 56.0Kg/m 280馬力 ノーマル時と比べ、30.0Kg/m 、140馬力 プラス
4000rpm 61.0Kg/m 340馬力 ノーマル時と比べ、25.0Kg/m 、135馬力 プラス
4500rpm 58.0Kg/m 365馬力 ノーマル時と比べ、16.0Kg/m 、 95馬力 プラス
5000rpm 53.5Kg/m 375馬力 ノーマル時と比べ、13.0Kg/m 、 87馬力 プラス
6000rpm 44.3Kg/m 370馬力 ノーマル時と比べ、 8.6Kg/m 、 66馬力 プラス
7000rpm 33.8Kg/m 332馬力 ノーマル時と比べ、 4.8Kg/m 、 42馬力 プラス
↑ フルノーマル時の計測結果のグラフと重ね合わせた状態
トルクのほうは、もう圧倒的に差がついていますね! …ってゆーか、この差は異常なレベル (笑)
もちろんパワーも段違いです!
一般的に、トルクが大きいほど加速性能が上がり、馬力が大きいほど最高速が出しやすくなります。
これだけトルクを増大させますと、笑いが止まらないぐらいの加速力が得られます!!
■ 仕様
2.2 リッターエンジン ( HKS 2.2 リッターキット + 東名パワード製強化パーツ )
HKS スーパーチャージャー ( IMPREZA-NET オリジナル・ダブルチャージャー化キット )
HKS スーパーターボマフラー
ノーマルタービン
最大ブースト 1.75 ( HKS EVC6-IR 2.4 使用 )
セッティングは、t-get ・ 境さん ( HKS F-con V-Pro + フラッシュエディター 使用 )
2.2 リッターキットを組んだ際に各部を強化してありますので、ブーストは 2.0 ぐらいまでは問題無い状態です。
しかし、流石にノーマルタービンは小さいので、高ブーストにすると排気側で詰まってしまい抜けが非常に良くありません。
状態として、低 〜 中回転域はスーパーチャージャーが吸気側からもタービンを回すおかげで、ノーマル等と比べても低回転からトルクもパワーも大幅にアップしています。
中 〜 高回転域では、スーパーチャージャーの風量が足りなくなって来ますので、そこからはタービンが本領発揮してパワーを稼ぐハズなんですが、ノーマルタービンでは容量不足 & 排気抵抗になってしまっています。
このように、エンジンと過給器のバランスがイマイチの状態でしたが、名チューナー t-get ・ 境さんに上手くまとめてもらいましたので、全体的にはイイ感じのセッティングになったと思います。
現状では予算の都合上、ノーマルタービンを残しています。
まあ、実際、全てのパーツを交換してしまうと何がどう効果があったのか判らなくなってしまいますので、仮に予算があってもこの仕様で一旦セッティングをしたと思います。
つまり、純粋に 2.2 リッター化による効果が見たかったという事です。
ブーストを 1.5 〜 1.6 以下に抑えれば、トルクは 59 〜 60Kg/m あたりに落ちてしまいますが、排気の詰まりは多少解消されるので、パワーはもう少し伸びて 390 馬力前後まで行った事でしょう。
2.2 リッター化といっても排気量自体はノーマルとさほど変わりませんので、ノーマルエンジンの時と同じようにブーストをかけた状態では、多少トルクアップしますがパワー的には大差は無いといった感じです。
やはり 2.2 リッター化の真価は、どれだけブーストをかけて、どうパワーを出すかという事だと思います。
( ノーマルエンジンではかけられない高ブーストをかけられるのが 2.2 リッター化の真価 )
今回はあえてノーマルタービンを活かして 「 低回転域から大トルク、大パワー 」 の低 〜 中回転重視のセッティング。
高回転域 ( 最大馬力 ) は少々犠牲になりましたが、普段使う 「 低 〜 中回転域 」 はバケモノ状態です (笑)
例えば、非常に両極端な例かも知れませんが、t-get ・ 境さんが同じ 2.2 リッター化エンジンで行ったセッティングで HKS の GT2835 タービンを組み合わせたのが こちら 。
最大トルク 58.3Kg/m 、最大パワーは 460.3 馬力!! 凄いですね!
完全に 「 高回転を重視したセッティング 」 のようで、大容量タービンが回りきらない低 〜 中回転域では
3000rpm 24.5Kg/m 105馬力
3500rpm 31.8Kg/m 155馬力
4000rpm 42.0Kg/m 230馬力
4500rpm 57.0Kg/m 365馬力
…という感じです。 その代わりにタービンが本格的に回り始める 4500rpm 超えあたりで一気に最大トルクまで行き 5000rpm 以降でグーンと伸びて 6500rpm で最大パワー 460.3 馬力を発生。
これはハイスピードコースのサーキットで思いっきり踏み込んでみたくなる仕様でしょう。
これに対し、私の VAB のほうは 「 低 〜 中回転域に特化 」 した状態で、
3000rpm 42.5Kg/m 179馬力 上記と比べ、18.0Kg/m 、 74馬力 プラス
3500rpm 56.0Kg/m 280馬力 上記と比べ、24.2Kg/m 、125馬力 プラス
4000rpm 61.0Kg/m 340馬力 上記と比べ、19.0Kg/m 、110馬力 プラス
4500rpm 58.0Kg/m 365馬力 上記と比べ、 1.0Kg/m 、 0馬力 プラス
…となっております。
5000rpm 以降のパワーの伸びはありませんが、それでもノーマルタービン限界付近の約 380馬力を確保。
高回転域を犠牲にした代わりに、低回転域からのブーストの立ち、レスポンスは異常なまでに強烈です。
徐行のようなノロノロ走行からでも、踏めばガンガン前に出る 「 いつでもどこでもスクランブル発進 」 が可能♪
テクニカルなミニサーキットや、峠道で楽しめる仕様ですね。
同じ 2.2 リッターでも、大容量タービンを使うのか、ノーマルタービン + スーパーチャージャーなのかで両極端な全く別の特性を持つ仕様になっているのが面白いところ。
ちょうど 4500rpm を境目にして、上側に重点を置くか、それとも下側を重点とするか、対照的です。
今後の展開としては、この低 〜 中回転域の良さをキープしつつ、高回転側もパワーを上げて行きたいところです。
HKS GTIII タービン等に換装し、スーパーチャージャーのプーリーを小さい物に変え全体的に風量を増やして大容量タービンを下からガンガン回してみたいですね。
ただそれには燃料ポンプとインジェクターの大容量化、クラッチの強化など、いろいろと見直さないとならない箇所が多くありそうです。。。 (^^ゞ
そういう意味では、現在の仕様は費用を抑えた良い感じのところで上手くまとまっていると言えます。
次回に続く。。。
備考
関連ページ : t-get ( ティーゲット )記事掲載日 : 2017/03/30